12月の5日 アメリカトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都であると認定するというニュースがありました。
世間一般の多くの人は、このニュースを聞いてどう思うでしょうか?
”へぇ”、とか
”あっそうなんだー”
くらいの人もいれば
”イスラエルって国だっけ?場所もいまいちぴんとこない”
なんて人もいるかと思います。
個人的に、どういうことなんだろう?と思いましたので調べてみました。
しかし・・・、イスラエル 首都 どこ と検索すると”テルアビブ”と”エルサレム”の両方が出てきます。
なんでやねん!と突っ込みたくなるんですが、もう少しだけ調べてみると・・・
ここからが闇の始まりでした。
調べれば調べるほどわからないのです。理由や国同士の関係、歴史が絡み合い複雑極まりない状態です。
そして、もう一つパレスチナという単語でわけわからん状態に。
今回は、このイスラエルの首都問題について分かりやすく解説したいとおもいます。
そして、トランプ大統領がエルサレムを選んで、首都と認定した理由についても分かりやすく書きます!
イスラエル、パレスチナ、エルサレム、テルアビブってどこ?
場所がわかれば、なんとなくイメージもしやすいはずです。
日本とイスラエルはかなり離れているのがわかりますよね。
そして、イスラエル国内はこんなかんじです。
首都エルサレム 何が問題なの?
トランプ大統領が、イスラエルの首都をエルサレムに認定し、アメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移転する!
と発言したニュースで、世界中は混乱しています。
何が問題なのか?これは、今までの歴史を理解した上で聞くとなんとなく分かってくるはずだと思います。
でも歴史も何も知らない状態では、何が問題なのかな?の答えを聞いてもいまいちぴんとこないのです。
ですので、長い長い歴史のほんの一部ですが、別記事で詳しく書いていますので、まずはそちらをご覧いただけると分かりやすくなるとおもいます。
→エルサレム帰属問題をわかりやすく解説!取り合いになる聖地とはどんな所?
Q.エルサレム首都認定は何が問題なの?
A.エルサレムをイスラエルの首都に認定したら、パレスチナ自治区の主張はまるで無視しちゃってるじゃん!
となって、トランプ大統領はイスラエルに味方をしたとハッキリと分かってしまいます。
- 3つの宗教の聖地としてのエルサレム
- その取り合いで血を流し争ってきたイスラエルとパレスチナ
- エルサレムの帰属問題は解決しないまま
今現在このような状況なのに、どの立場でアメリカが、エルサレムはイスラエルのものにしましょうよと言えるんですかね!?
各国の了承の元でこうしませんか?ならまだわかりますが、突然過ぎやしませんか?トランプさん。と皆思ってしまうのは仕方がないです。
実は、アメリカではこんな法律がすでに可決されて通っているんです。
1995年のアメリカ議会で、エルサレムをイスラエルの首都とするとした法案です。
ここすごく大事です!
アメリカでは、とっくにエルサレムをイスラエルの首都にしよう!と話し合いで決めていたんですよ。
じゃあ、なんでわざわざ今このタイミングでトランプ大統領がエルサレム首都発言をしたの〜?となりますよね。
その理由は、こうです。
実は法案は可決され通っていたのですが、歴代大統領がこれを実行してしまうとアラブ諸国の反発が出て、世界情勢も不安定になると分かっていたんです。
なので、法案を通すのはちょっとまってくれ!という”お願い”を、大統領から議会に、半年ごとに出していました。
これは法案可決から前代のオバマ大統領までずっと行われてきた行事みたいなものになっていたんですね。
そのお願いをトランプ大統領はしなかった。ただこれだけのことなんです。
トランプ大統領は選挙公約に、エルサレムを首都に認定することを掲げていたのでその意思を通しただけのこと。
議会でも決められている事、皆が納得したからそうなっているのに、逆に法案を通さないほうが理屈がおかしいと言われても誰も反論できないのです。
むしろ、法にのっとってトランプは正しいことをしていると見る人もいるんではないでしょうか。
トランプ大統領がエルサレムを首都に選んだ理由
理由については、ニュースで取り上げられていました。
まずは、”首都認定しても、イスラエルとパレスチナの和平交渉に影響は無い”という発言
今まで解決できなかったエルサレム帰属問題を棚にあげて、こんなことが言えますか?
納得はできませんよね。
もう一つ、イスラエルよりの姿勢を示し、キリスト教右派の支持やユダヤ系の政治資金を得る目的がある。
アメリカにもユダヤ系の人民やキリスト教右派支持者がたくさんいますので、それを取り込むことで反論もある中で、国民の意見も取り込んでいると言いたいのでしょうか?
アラブ諸国やEUもトランプ発言にすぐに反対を表明しましたね。
トランプ大統領の一連の発言で、中東情勢は悪化し米国への抗議活動が活発化すると、今後が心配される内容も書かれていました。
まとめ
- イスラエルの首都問題は歴史や宗教が絡み合い、複雑になっている。
- トランプ大統領の発言は、パレスチナの意見をまるで無視している。
- トランプ大統領は選挙公約を守って実行に移しただけ。
いろんな記事が歴史や宗教をからめ説明していますが、それも理解出来なかったのでなるべく分かりやすく崩してみました。
いかがでしたでしょうか。
今後もトランプ大統領のエルサレム発言について反対活動が活発化しないか、心配されるところです。
続報はどんどん追記してまいります。
12月14日追記 パレスチナの首都は東エルサレム?
12月14日、イスラム諸国が集まるOIC(イスラム協力機構)が緊急会議を開いたそうですね。
その内容は・・・
「東エルサレムをパレスチナ国の首都と認定する」
そして、この宣言をすべての国に認めてもらうように呼びかけました。
これは大変なことにならないといいんですが・・・
詳しく説明していきます。
OIC(イスラム協力機構)って??
簡単に言うと、イスラム諸国でつくった、政治的に協力しましょうという集まりです。
イスラム諸国への反対運動が起こったときも解放運動を支援する側についたりします。
加盟国がたくさんあり世界人口の多数を占めるイスラム圏全体の発言のようなもので、この機構の会議で決められた意向はかなりの発言力を持ちます。
出典:ja.wikipedia.org/wiki/イスラム協力機構
アメリカと反対の主張
イスラエル寄りの発言をしたトランプ大統領。
現在の対決姿勢はイスラエル+トランプ VS パレスチナ+OICの構図になっております。
イスラエル+トランプ=エルサレムはイスラエルの首都と主張
パレスチナ+OIC=東エルサレムはパレスチナの首都と主張
結局は、エルサレムは僕たちのものだ!と主張しているわけです。
さらに、イスラエルとパレスチナは仲良くしましょうよ〜と交渉することすら難しくなりました。
みなさん、ここまで読んでいただいてこれから何が起きると思いますか?・・・
そう、戦争です。
もしかしたら、再度の中東戦争が起きてしまうんじゃ?ととても不安になってしまいます。
結論からいうと、そう簡単に戦争にならないと思いますが。
インティファーダが起きることはあり得るかもしれません。
インティファーダについての記事はこちらにあります
→エルサレム帰属問題をわかりやすく解説!取り合いになる聖地とはどんな所?
インティファーダが起きると、イスラエルは嫌がるでしょうね。
女性や子どもを、兵器を使って弾圧するわけにはいきません。
そうしたら世界中がパレスチナ寄りになるのが目に見えています。
しかし、インティファーダにより犠牲がでるかもしれないことも覚えておかなくてはいけません。
小さい子どもや女性にその被害が向かないよう祈るばかりです・・・
12月22日追記 国連が首都エルサレム撤回要求を決議!
国連総会が、エルサレムをイスラエルの首都と認定したアメリカ政府の決定を”無効”とする決議案が採択されました。
圧倒的賛成多数での採択ということで、トランプ大統領の心中は穏やかではないとおもいます・・・。
この採択の直前に、トランプ大統領はこう言っていましたね。
エルサレムの首都認定が無効になれば、大いに節約になる。と
これはどういった意味かというと、エルサレムの首都認定に賛成した国には、今後資金提供をしない、もしくは減らすという意味が込められているんですね。
これは非常に困るとおもうんですが、国連で採択されたからにはますます対立の激化が進みますよねきっと。
トランプさんも、アラブ諸国も絶対に引かない駆け引きは一体どこまで続くんでしょうか・・・。
最後まで読んでいただきありがとうございました。